名刺交換のあとにしっかりとやっておきたい名刺管理。相手の情報を知り、次の営業戦略を立てる上でとても重要だが、上京してきた新社会人のみなさんは普段、名刺管理をどのように行っているだろうか。
8月20日、港区赤坂の「ガーデンシティ」で「名刺将棋に関するメディア向け発表会」が行われ、大手気企業向けデータベースマーケティング事業を行う「ランドスケイプ」がリコーの特許ライセンスを活用した名刺管理機能「名刺将棋」を発表した。
ステージには、ランドスケイプ代表取締役社長の長竹克仁氏、同社データコントロール本部調査グループ執行役員の松本章氏、リコー知的財産本部ライセンスグループシニアスペシャリストの加藤研也氏が登壇。今回の新ツールを説明するとともに、ビジネスマンへ熱いメッセージを送った。
「名刺将棋」は、名刺管理アプリ「ユー名刺(u名刺)」に搭載されている機能の一つ。画面上で、クライアント企業の従業員と自社の従業員を将棋の棋譜のように対局に配置した、遊び心のあるツールである。
特徴は大きく2つ。自社とクライアント企業との関係性や深度をビジュアル化することでその関係性が一目で分かること。そして、まだ名刺交換をしていないビジネスキーパーソンを特定できることだ。
1つ目の特徴だが、詳しく説明すると、アプリ上でカウントされた名刺情報の閲覧回数データをもとに、将棋の駒に見立てられた人物同士が異なる太さや本数の線でつながる。すなわち、コミュニケーションの状況を可視化することができるのだ。
例えば、駒に見立てられた人物同士の間につながれた線が太ければ太いほど、その関係性は深いことを意味し、人物から出ている線の本数が多ければ多いほど、その人物は多くの人と関係していることを意味する。
2つ目の特徴として、名刺情報と名刺以外の外部情報を用いて、接触したことのない人物を特定し、可視化までできることが挙げられる。実はこの機能、リコーが開発した特許においてランドスケイプが専用実施権を取得することにより実現したという。
「名刺将棋」ではこれまでに名刺交換した人物が画面上に表示され、その関係性が一目瞭然となるわけだが、関係した人物データをもとに、クライアント企業の中でまだ自分が名刺交換をしたことのない人物も画面に表示されるというわけ。
もちろんその人物とは関係性がまだなく、画面上においても自分とは線が引かれていない。しかし見方を変えれば、周囲の関係を大枠でとらえながら、今後はその接触していない人物に対しアプローチすべきか戦略を立てる、大きな手助けになるのだ。
ちなみにこの「名刺将棋」は、現在、特許出願中という。
普段仕事をしていて「この分野が得意な人物とコンタクトを取りたい」と思うことはないだろうか。「名刺将棋」を使うことで、これまでつながってきた人物との関係から、つながりを持ちたい人物と出会える可能性が出てくるわけだ。
ちなみに、名刺からの情報だけでなく、参加した展示会やセミナーなどで取得した情報も入れ込むことができる。さらに、ランドスケイプが提供する企業データベース「LBC」が持つ企業属性(業種や売り上げ規模など)や行動履歴と、顧客データ統合ツール「ユーソナー(uSonar)」とデータ連携するため、一顧客に対してさまざまな情報を厚く入れ込める。人事異動情報、有価証券報告書の役員情報なども一元管理できるから便利だ。
一顧客に対する多くの情報をもとに、どの人物にどのデータを示してプレゼンテーションすることが効果的なのか戦略が立てやすくなり、効率的な営業ができるというのが「ユー名刺」の最大の利点だろう。今回「名刺将棋」の機能が加わったことにより、よりビジネスのお供として役立ちそうだ。
名刺交換した人物だけでなく、その人物の周辺情報まで管理してくれる「名刺将棋」。ビジネスの世界では相手の情報を知ることが大きな武器になることは言わずもがな。まさに将棋のように王を取りにいくための戦略が立てやすい、営業活動に活かしたいツールの登場だ。
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