7月9日~13日の5日間、ギャラリー「SPACE K 代官山」で、現代アート企画展「#CWA REAL Exhibition」が開催された。
同イベントを主催するのは、プロモーションプロデューサーの末武秀明さんと「SPACE K 代官山」代表の木村和子さんで企画した「C WITH ART実行委員会」。SNSとリアルの融合から、「アートと社会の新しいコミュニケーションの場」を作ることを目的にTwitterで作品を公募し、6月13日から20日まで「Twitterモーメント展」をオンラインで開催。総勢1,300名以上が参加した。
今回は、「Twitterモーメント展」において、最も支持を集めた3名のアーティストと招待アーティスト2名による企画展となる。「変化/Change」をテーマに、「SNSとリアルで創る展覧会」として、5名のアーティストによる計27点の作品(演出協力作品含む)を展示した。
公募アーティストの一人である、24歳のKaori Danielaさんは富山県の立山町出身。母がコロンビア人というルーツを持つDanielaさんは、幼少期から絵を描くことが好きだったと話す。
「18歳から独学で学んだ人物や動物の抽象画を描き始めた。絵画を仕事にするきっかけとなったのは、高校卒業後に経験した2年間のワーキングホリデーで出会った友人。その友人の絵の独創的な発想や色使いに、『何を描いてもいいんだ』と衝撃を受けた」
2020年7月、グラフィックデザインの技術を身に着けるためにDanielaさんは上京。富山で物件の見学予約だけ行い、上京した当日に内見して住む家を決めたという。今年5月にはアートイベント「デザインフェスタ」に作品を出展。企画展などにも意欲的に取り組んでいる。作品には、自身の感情を日記のような感覚でぶつけているとDanielaさんは語る。今回展示した作品にも、そのような自身の内面の変化が表れているという。
「作品のタイトルは『Butterfly garden』。蝶や花を女性に見立てた作品となっている。サナギから成長して綺麗な姿に生まれ変わっていく蝶は、私の中で『成長』の象徴。これからもっと成長したいという自身の思いを、絵にぶつけた。絵を見て、誰かの心の琴線に触れることができたら嬉しい」
Danielaさんは将来の夢について、このように語ってくれた。
「いつか、自分の絵がプリントされた服を作りたい。自分の絵をきっかけとして、いろいろな人がアートに触れる機会をつくれたら嬉しい」
最後に、今回のイベントを主催した末武さんは「アートは、作り手と作品を見てくれる人があって初めて完成するものである」と話す。
「コロナ禍でアーティストの作品をリアルで披露する機会が失われる代わりに、SNSで作品を公開して売買が行われるスタイルが加速した。今回目指したのは、現代ならではのコミュニケーション方法で表現される作品を『オン・オフラインで楽しめる場』。作品を通じて、何かの変化を求める人の心に少しでも気付きや変化が与えられたら嬉しい」とコメントした。
イベントは大盛況のまま、幕を閉じた。
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■#CWA展 HP